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VIDEO-ITを取り巻く市場と技術

2007年12月13日掲載

第9回 FTTH型CATVの開発 前編

 

■システム構成
我々はまず京阪奈で新世代通信網利用高度化協会(現(財)マルチメディア振興センター FMMC)が進めていたNTT開発のPDS(Passive Double Star)方式によるFTTH実証実験を商用化することを検討しました。 

      
図3:FTTH型CATVシステム構成図

この方式では光ファイバー一本の中に1.55μmと1.3μmの2波長の光が入っています。
これらの波長は光ファイバー内での損失が少なく長距離を効率的に信号伝送できることが立証されています。映像は1.55μmの光を使い、通信は1.3μmの光を使っています。映像は家庭への送信のみとし、同軸/HFC(Hybrid Fiber Coax)タイプのCATVとの相互乗り入れを容易にするために、当時「多チャンネルCATV」で推奨になっていた770MHzまでの広帯域にし、アナログ40チャンネル、ディジタル120チャンネル合計160チャンネルまで供給できるものを想定しました。なおディジタル映像は64QAM変調を使うことを前提としました。通信は当時まだIP通信は一般化していませんでしたので、ISDNによるピンポン伝送を前提としました。光ファイバー一本に映像と通信の信号が乗りますが、CATV事業者は映像(1.55μm)を占有することとし、通信(1.3μm)は当面通信事業者が占有することとしました。
  家庭には光加入終端装置ONU(Optical Network Unit)が設置され、主に家庭内機器と光回線のインターフェースをとります。映像再送信はONUを経由してSTB(セットトップボックス)を介しテレビに送られ、通信系の信号は電話などのISDN機器に接続されます。VOD(ビデオ・オン・デマンド)はユーザが通信でリクエストを出し、センターで番組選択し映像を映像信号上のあらかじめ決めた周波数に乗せて送るという動作で実現できる見通しを立てました。
  加入者を増やすにはどうしても集合住宅への対応を考えることが必要であることが解り、NTTと散々議論しました。その結果、"集合住宅用ONU"が必須であり結局NTTに開発を依頼することになりました。

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(コラム記事/ (株)アイ・ビー・イー 坂井 裕)

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